発達障害、愛着障害、トラウマから来る心身の不調を対象に、従来の言語や思考を用いたトップダウン心理療法と、身体指向型のボトムアップ心理療法を組み合わせた統合的心理療法を提供します。また、子どものトラウマケアとして、エビデンスに基づいたトラウマ焦点型認知行動療法(TF-CBT)や身体的暴力をふるってしまう加害親をも対象とした親子複合型認知行動療法(CPC-CBT)のセッションも可能です。
セラピーの流れ
セラピー
ナラティブセラピー
元々は家族療法の一つの流派として誕生しましたが、現在では個人療法の中でもよく扱われるようになりました。
ナラティブ・セラピーでは、【人はそれぞれ個々人のストーリーに基づいて人生を解釈している】と考えます。そして、このストーリーが、その人の生き方や対人関係を構成していると考えます。
ですので、クライアント様が語られる中でセラピスト共にストーリーの変容を促すことによって、自然と感じ方や考え方が健全なものへと変わっていくのです。
セラピーの枠という安心安全が保証された中で、
当セラピールームは穏やかにクライアント様のナラティブを尊重します。
認知行動療法
認知行動療法とは 主に行動や、認知(捉え方や考え方)にアプローチすることで、心の問題を解決するカウンセリングの方法です。抑うつ状態、うつ病、不安障害(パニック障害、対人恐怖、強迫性障害など)、感情の問題(不安、イライラ、怒り、落ち込み)、過食症、その他様々な問題に適用されます。マイナス思考、悲観的、落ち込みやすい傾向がある人は、生きづらさを抱えていることがしばしばありますが、このような心の持ち方や思考の癖を変えたい場合にも行うこともあります。あなたの問題に認知行動療法が役に立つかどうか、セラピストにご相談下さい。
【このような症状はありませんか?】
抑うつ状態、うつ病、不安障害(パニック障害、対人恐怖、強迫性障害など)、感情の問題(不安、イライラ、怒り、落ち込み)、過食症etc。
マイナス思考、悲観的、落ち込みやすい、生きづらさを感じている。
このような心の持ち方や考え方の癖を変えたい場合にも認知行動療法を行うこともあります。 あなたの問題に認知行動療法が役に立つかどうか、セラピストにご相談下さい。
【認知行動療法の具体的な進め方】
その人によって、また抱える問題によって、進め方は様々です。 一般的には、まずは、困っていること、悩んでいることをセラピストと共に明らかにしていきます。 次に、どのようになりたいのかという目標を設定します。そして、目標に向けて、セラピスとと相談しながら、様々な方法を試みたり、練習したりします。その方法は大きく、行動へのアプローチと、認知へのアプローチに分けられます。
例えば不安に関わる症状(パニック障害、過呼吸など)が出ているなら、呼吸法やリラクセーションの方法を身につけることも役に立つでしょう。抑うつ状態にある場合は、活動量が減っていきがちですが、適切に行動してみることで気分が変わっていくこともあります。怒りの感情のコントロールに問題があるなら、状況を変える工夫や、怒りの行動への対処法を身につけること、怒りをため込むのではなく適切な方法で表現すること(アンガーマネージメント)を学ぶことは効果的です。
自分の行動をモニタリングしたり、毎日の行動計画を立てたり、問題への対処法のレパートリーを増やしたり、予行演習をすることもあります。気持ちを相手に上手く伝える練習や、優先順位をつける練習、問題を少しずつ解決していく方法を練習することもあります。 食事や睡眠、運動、ストレスや心配事など、他の要素が、様々な症状の原因となっていることもあります。そのような場合には、ライフスタイルを改善したり、ストレスに対処していく方法を身につけていくことになります。
認知とは
人には、考え方や、物事のとらえ方や考え方(認知のしかた)の癖があります。私はマイナス思考だ、悲観的だとか、あの人は被害的だ、前向きだなどということがありますね。こういった物事のとらえ方や考え方の癖は、親など身近な養育者の考え方の影響を受けていたり、過去の体験が影響の影響を受けて形成されている場合もあります。知らず知らずのうち身につけた、この癖が、あなたに怒りや不安などの感情を抱かせたり、ゆううつな気分に陥らせていることがあります。
認知行動療法では、知らず知らず身につけてしまった考え方、とらえ方をセラピストと共に検討し、必要ならば修正をしていきます。考え方、とらえ方は、長年の生活の中で身についた習慣ですので、変えることは簡単なことではありません。しかし、あなたを苦しめている考え方、とらえ方の癖を見極め、新しい捉え方、考え方を繰り返し練習することで、この癖を変えていける可能性があります。
スキーマ療法
スキーマ療法とは、認知行動療法では効果の出ない深いレベルの苦しみを解消するために米国の心理学者ヤングが考案した心理療法です。認知行動療法では、頭に浮かぶ考えやイメージのことを認知と呼びます。浅いレベルの認知を自動思考と呼び、深いレベルの認知をスキーマと呼びます。スキーマ療法は、心の深い部分の傷つきやずっと抱えてきた生きづらさなど深いレベルの認知に働きかけ、生きづらさを理解し、こころの回復力を取り戻すことを目標としています。
愛着障害や複雑性PTSD、小児逆境体験 、BPDに効果があるとさています。
トラウマケア
TFT(思考場療法)
TFTとは、Thought Field Therapy® の略で、米国の心理士キャラハン博士が1970年代から発展させてきたものです。 日本では、思考場療法® やTFT療法®と呼ばれることもあります。 TFTは、鍼のツボを指でタッピングすることで、不安・恐怖・ストレス・トラウマ・パニック・強迫・うつ・依存などのマイナス感情を落ち着かせます。 ツボの刺激がPTSDやうつに関連する「扁桃体」の活動を鎮めたり、脳波を正常化させ、セロトニンを増やすことなど生理学的な効果も解明されてきています。 TFTはエビデンスのある治療法として米国政府のエビデンス登録機関(SAMHSA)に登録されており、特に以下の点で効果があることが認められました。
- 個人のレジリエンス
- 自己概念
- 自律
- トラウマ
- ストレス関連の障害と症状
- 抑うつとうつ症状
- 一般的な機能と健康
- 恐怖症、パニック、全般性不安障害とその症状
- 特定不能およびその他のメンタルヘルスの障害と症状
- その他、依存的衝動、怒り、罪悪感、自己破壊的行動、強迫、身体的疼痛、恥、能力の向上、 イメージの困難さ、時差ぼけなどにも応用されています。
TFTは、即効性のある療法として臨床を中心に発展してきましたが、近年、トラウマやPTSDの研究で、その効果が認められ、米国心理学会では、「エネルギー心理学」という新しい分野として認められています。シンプルなテクニックで、即効性があり、副作用もないことから、医療や心理以外にも教育や福祉、スポーツ、企業などの分野で取り入れられています。
TFTセンター・ジャパンホームページより引用(一部改変)ボディコネクトセラピー
ボディコネクトセラピーは従来から効果的であった心理療法のエッセンスに、全く新しい概念を加えて考え出した身体から働きかける心理療法(ソマティックサイコセラピー)です。トラウマは情報とエネルギーとして、脳だけでなく身体にも残されています。身体感覚(フェルトセンス)に注意を向けることで、脳と体をつなぎ、トラウマのエネルギーをペンデュレーション、タッピング、眼球運動、アファーメーション、タッチセラピーなどを用いて体から解放(discharge)していきます。その概念は一つ一つ科学の裏付けがなされています。 特徴は一つ一つのトラウマ記憶の処理にかかる時間が圧倒的に短いこと、活性化が出にくいこと、解離起こしにくいように工夫されていることなどです。
ホログラフィートーク
嶺輝子先生が開発した心理療法で、自我状態療法の一種とされ、クライエント本人が感情や身体症状の意味を読み取り、解決し、自らを癒すプロセスをセラピストが援助するものです。 あなたがもつネガティブな感情や身体症状は、問題の様々な原因、そして解決を教えてくれる素晴らしいリソース(資源)となります。また繰り返し起こる問題は、その起源の再演であると言われています。問題の起源を探り解決することは、問題の根本を解決することになり、その再演を防ぐことになるでしょう。問題の解消後は未来に向かって、新しいリソースや解決法を見出していきます。 あなたの抱える症状やネガティブな感情は、自分に起きた出来事を詳細に記した史碑であり、未来の可能性やリソース、解決を示す道しるべであるという考えに基づき、現在の自分が、過去の自分に会いに行き、そこで問題を解決し、健全になって現在に戻ってくるという方法です。
【ホログラフィートークの手順】
- ステップ1
取り扱う問題を決定する(心の問題だけでなく、身体的疾病を課題とすることも可能)。 その問題を外在化(モノ化)し、どんな形でどんな色かなどをイメージし、退行の準備をする。 - ステップ2
核心場面まで退行し、過去の自分に出会い、現在の自分が、その問題を解決する。 - ステップ3
健全な人々と関わりを経験させる中で、健全な信念や健全な価値観を取り入れ、自分自身の中に安心安全を築く。 - ステップ4
現在に戻り、最初に外在化したものの変化を確認し、今後のための注意点やリソースを得る。
「ホログラフィートーク」のメリットは、人間の持つ豊かなイメージを利用することで、顕在意識では現れにくい抑圧された問題場面に到達しやすく、根本的な問題の解決が進みやすいところです。また、過去のトラウマティックな場面に遭遇しても強い反応や、フラッシュバックが起こりにくく、安全性が高い方法です。セラピストが介添えすることで、本人だけでは解決できない過去の問題をより良く解消するという効果が期待できます。 特に、親との関係で問題を抱えている方や人間関係がうまくいかない方が、健全な愛着行動を体験・体感することで、愛着障害による傷つきからの回復に役に立ちます。 セラピストがガイドとなって進めていきますので、安心して取り組むことができます。
TF-CBT(トラウマフォーカスト認知行動療法)
TTF-CBTは、ジュディス・コーエン、アンソニー・マナリーノ、エスター・デブリンジャーらによって、米国で開発された子どもを対象とした治療プログラムです。1990年代に性的虐待を受けた子どもの治療に試行されたのを皮切りに、養育者の治療参加、子どもの発達的要素への着目など、修正と改良が加えられながら発展してきました。現在では、さまざまなタイプのトラウマへの応用がなされており、欧米のいくつかのガイドラインにおいて、子どものPTSD治療の第一選択として推奨されています(AACAP,2009)。
TF-CBTは、子どものPTSD症状だけでなく、トラウマに関連したうつや不安症状、行動上の問題、恥や罪悪感といった感情、社会生活能力などにおける回復が認められています。また、養育者を治療に組み入れることで、養育者自身の抑うつ感情やPTSD症状、養育能力や子どものサポート機能の向上にも効果を発揮します。
TF-CBTの治療目標
子どもと養育者が、トラウマ体験の記憶を適切に処理し、トラウマに関連する非機能的な認知や思考、コントロール不全に陥っている感情、不適応的な行動を、うまく管理できるようになることがこのプログラムの目標です。
(LC研究会 HPより)CPC-CBT(親子複合型認知行動療法)
CPC-CBTは、米国のRunyonとDeblingerにより開発された、身体的虐待リスクのある子どもとその家族のための認知行動療法です。暴力や叱責に頼らない子育ての方法を取り入れ、親子関係を改善し、安心・安全な家族の構築を目指します。日本でも効果が実証され普及し始めている、子どものトラウマへの第一選択治療であるTF-CBTの要素も数多く取り入れられたプログラムであり、米国やスウェーデンの研究でその効果が実証されています。日本でも臨床研究が開始され始めた新しいプログラムとなります。
心理検査
心理検査に関しては、対面のみ実施可能のものとオンラインのみで可能なものがあります。
WISC-VやLD-SKAIP などの実施をご希望の方は公式ライン チャット機能よりお問い合わせください。(WISC-Ⅴに関しましては、2024年以降受付開始予定となっております)
また、学校や医療機関で心理検査をとったものの、生活において検査の結果をどう活かしたらよいのかわからないなどの場合は、通常の【初回インテーク面接】をお申込みください。
その他、各種心理検査に関しては、初回インテーク面接の内容やセラピーを継続していく中で、必要と思われるものがあった場合は、ご提案させていただくことがあります。その際は、目的や実施方法、所要時間や金額等を予めお伝えさせていただき、ご承諾いただいてからの実施となりますのでご安心くださいませ。
また、心理検査(WISC-V、LDーSKAIP)に関しては、検査実施地域と可能日がかなり限定されてしまいますことを、ご理解ご了承の上お問い合わせくださいませ。
当セラピールームは、医療機関ではないため、診断を行うことはできません。また心理検査費用は、すべて自費となります。
当セラピールームで行う心理検査の実施は、お子様、クライアント様の状態を把握し、適した環境や関わり方、自己理解につながる方法の1つです。
過去に心理検査を受けたことがある方は、前回の受検から約一年以上があいていることが望ましいです。検査自体の実施は、当セラピールームの検査実施者が最終判断をいたします。必ずともご希望通りの実施ができるとは限りません。予めご了承ください。
手順
- お問い合わせフォームより(●●心理検査希望)とお問い合わせください。
- 実施可能地域か実施希望日や対象児童やクライアント様の年齢や心理検査を受けたい動機などをお聞きいたします。
- 検査実施者から、検査実施可能かの判断のご連絡をいたします。
・実施可能な場合は、日程調整となります。
・実施不可能と判断した場合は、心理検査ではなく、お子様やクライアント様の日常生活における困り感等の解決のご相談をご提案させていただくことも可能です。その際は、お申込みフォームから『初回インテーク面接』のメニューをご選択いただき、ご希望の日時をおえらびください。
※WISC-Ⅴ、LDーSKAIPに関しては、お子様の状態によって2回に検査を分けて行うことがあります。
WISC-Ⅴ
WISC-Ⅴ(Wechsler Intelligence Scale for Children-Fifth Edition)は、5歳0か月から16歳11か月までの子どもを対象にしています。
WISC-Ⅴでは、言語理解、視空間、流動性推理、ワーキングメモリ、処理速度など、お子さまのさまざまな能力を評価します。テストは心理検査に精通した専門家がお子さまと一対一で行います。所要時間は、65~80分。お子様の状態に応じて2回に分けて実施することもあります。
テストの結果は、お子さまの知能全体を表す「全体知能指数(FSIQ)」や、言語理解能力や視覚空間能力などの各領域を表す指数などが含まれます。
WISC-Ⅴの利点は、お子さまの個々の強みや苦手さを評価できることです。これにより、学習スタイルや支援が必要な領域を理解することができます。
テストの結果は、お子さまの発達段階を知る指標となりえます。また、学校や教育機関とのコミュニケーションにおいても、お子さまの能力や特性を客観的により深く理解する手助けとなるでしょう。
ただし、テストのスコアだけで判断するのではなく、お子さまの個々の特性や背景を十分に考慮しながら支援に役立てていくことがとても大切です。
LDーSKAIP(対象 小学校1年生から6年生)
iPad を使った、日本 LD 学会が開発したアセスメント。発達障害のある小学生の学習面の課題を早期に発見し、特性に合わせた支援に結び付けるためのツールです。
ステップⅠではお子さんの様子をよく知る教師や保護者が質問項目に回答します。
ステップⅡ、Ⅲはお子さんへの直接検査です。ステップⅡでは「読み書き計算の正確性・流暢性」と「認知機能」、Ⅲでは「読み」「書き」「算数」についてさらに細かく分析していきます。
その他心理検査
- 新版TEG 3 東大式エゴグラム Ver.3
- SCT 精研式文章完成法テスト
- P-Fスタディ(絵画欲求不満テスト) etc
職場におけるメンタルヘルス
対応業務
- 企業・職場・学校のメンタルヘルスサポート
- 従業員とのカウンセリング・管理職とのコンサルテーション
- 企業・職場・学校向けメンタルヘルス研修
※ご依頼の場合は、メール、もしくはLINEよりお問い合わせください。
グループ講座
不定期開催につき、開催決定の際は公式ラインよりお知らせいたします。
●ご参加をオススメの方
- 発達障害グレーゾーン子育て中の方
- 不登校に関心のある方
- 親子関係にお悩みの方
- 対人援助職の方
- これから何かを始めたい方
- etc…
●テーマ
- パートナーシップについて
- タイムマネージメントについて
- 早期療育について
- 日々の子育ての悩み
- 子どもとの関わり方
- みんなはこんな時どうしてる?
- 組織づくりについて
- モチベーションの保ち方
- 安心安全な居場所として
- etc…
参加者の属性、または、トークテーマごとに
各回 定員 5名
時間 1時間半
参加費 1,000円で実施いたします。
※参加人数・参加費は今後変更される可能性がございます。
お申し込み方法は、
公式ラインのトーク画面より○月○日グループ講座希望とお送りください。
詳細はこちらからお送りいたします。